UDで、本当に役立つ防災対策
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2008年7月1日
防災対策に関しては、皆さま基本的な知識をお持ちだと思います。しかし、自分たちの地域や、自分自身の特性を考えた上で、取り組んでいる方はまだまだ少ないのではないでしょうか。実は、その部分がいざというとき一番重要なことなのです。
自宅や会社などの地域で指定されている、避難場所のトイレの水の形式をご存知でしょうか?トイレの水の形式には、水が止まるとトイレの水も止まってしまう形式と、水道が止まってもトイレの水は流れる形式の2種類があります。もし、水道が止まると水も止まってしまう場合は、家庭であれば自分と家族の人数分だけ簡易トイレを用意する必要があります。
いつも飲んでいる薬がない人でも、目薬やコンタクトレンズやめがね、サプリメントや体調不良のときにいつも飲んでいる薬、生理用品などがあると思います。避難後、ダストアレルギーや喘息などが悪化してしまわないために、マスクも必要かもしれません。そういったものも含め、「オリジナルの防災グッズや防災マニュアル」が必要です。
学校やオフィス、デパートなどの施設側、自治体側にも同じことが言えます。その場所を利用しているときに被災する場合もあります。その地域を利用する人の特性や、その場所を利用する人の特性、たとえば男性、女性どちらがどれくらいの割合でいるのか、高齢者や子ども、赤ちゃんや妊婦、障がいのある人はいないのか…などによって、必要な物資や環境が異なります。そのためにどのような対策が必要なのかを知るために、まずはどのような特性の人がどれくらいいるのか、現状を把握する必要があります。
個人情報保護の観点から、中々進まないことの多い災害弱者の事前把握についても、「当事者が自主的に援助希望を申し出るシステム(「要援助希望カード」)を確立した自治体もあります。このような仕組みは、どのような自治体にも必要ですが、会社などで行うことも有効でしょう。また、災害弱者だけにとどまらず、それぞれが、必要な対策を事前に提案することは、いざというときの被害を最小限にとどめることにつながります。
思ったよりもたくさんのものが必要そうで、費用を心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、最近では100円均一でも簡易トイレや洋服を売っています。コストも工夫次第です。一度、家庭や職場で防災会議を開いてみてはいかがでしょうか?