1. HOME
  2. このサイトについて
  3. よくある質問
  4. サイトマップ

コラム

 

 

病院とユニバーサルデザイン

関連分野:医療 業務用機器 医療機器 情報技術

2010年2月1日

病院のユニバーサルデザインと言えばまず何が思い浮かぶでしょうか。例をいくつかあげてみましょう。

  • 医師の説明をより多くの人にわかりやすく
  • 薬の処方(飲み方)をより多くの人にわかりやすく
  • より多くの人にとっての建築物としての使いやすさ
  • 使いやすい医療機器によってより多くの人が働きやすい職場
  • より多くの人が使いやすいカルテシステム
  • 医師が操作で戸惑わないPCシステム

最近の例では、リスクマネジメントの取り組みとしてのユニバーサルデザインも注目されています。具体的に説明しましょう。医療事故を防ぐため、医療機関では様々な取り組みが行われています。その取り組みのことをリスクマネジメントといいます。

リスクマネジメントでは大きな事故につながりかねないミスをどう防いでいくか、ということが一つの重要な課題になりますので、多くの病院では、社員教育や労務管理、運用システムの見直しによりそういったミスを防ぎ、大きな事故につながらないように取り組みを行っています。ここにユニバーサルデザインがどう関係してくるでしょうか。病院のリスクマネジメントでユニバーサルデザインを取り入れる方法は2つあります。1つは、ユニバーサルデザイン視点を習得し、一つ一つの取り組みへユニバーサルデザイン発想を取り入れ、解決策を考えるということです。2つ目の方法は、ユニバーサルデザインの手法にヒューマンエラーを防ぐための技術や誤認誤使用を防ぐための調査法があり、そちらを実施するという方法です。もちろん効果を最大限にするためには両方の方法を上手く活用することが大切です。

ユニバーサルデザイン視点を病院に取り入れることは、利用者(患者さん)にとって安全・安心な病院になるだけでなく、同時に、医師や看護師の負担を減らし、働きやすい職場環境を整えることにもつながります。すでに、ユニバーサルデザイン視点を医療現場で活用した例では、患者にとっての安全・安心につなげるための取り組みでしたが、結果として医師や看護師にとって働きやすい環境となり、離職率も減るという効果もあったそうです。

人の命や健康に直接結びつく分野だけに、今後のユニバーサルデザイン視点の改善が楽しみです。

ページトップへ戻る