いろいろな人ってどんなひと
関連分野:ユニバーサルデザイン 生涯学習
2009年7月1日
いろいろな人に使いやすくしようとする、ユニバーサルデザインを実現しようとする動きは、あらゆる分野で始まっています。そして、その取り組みに賛成する人はたくさんいます。しかし、「いろいろな人って、どんな人?」という質問をすると、その答えは人によって様々です。
つまり、より多くの人に使いやすくする方向性は殆んどの人が賛成でも、具体的な対象の、「いろいろな人」の中身が、それこそ人によって認識が様々なのです。
仕事上のプロジェクトメンバーで、この「いろいろな人」の中身の認識の差を解消せずにユニバーサルデザインのプロジェクトを進行してしまうと、途中で必ずと言っていいほど上手くいきません。そもそも目指すべき方向性にズレが生じるからです。
では、「いろいろな人」とはどんな人でしょうか?障害者手帳を持っている方、生活に不便があるものの障害者認定は受けられない方、病気によって生活に不便のある方、年齢の高い方、低い方、熟練者、初心者等、詳しく上げればきりが無いように思えますが、仕事を通じてユニバーサルデザインに取り組む際は、自社の製品や施設、サービスが「どのような人」がターゲットなのか、プロジェクトを始める前に詳細に書き出すと、その後のプロジェクトが進めやすくなります。
しかし、いざはじめてみると、人の特性に対して殆んどの方があまり知識が無いことに気付きます。私たちの受けてきた小さい頃からの教育内容を考えても、人の様々な特性を体系的に学ぶ機会は実に少ないのです。
このことから、教育現場で子供たちに教育することも重要かも知れませんが、まず第一に社会人がこのことを学習し、その社会環境を通じて子供たちが学んでいけることが理想ではないでしょうか。ユニバーサルデザインは、生涯学習においても重要な分野なのです。