ユニバーサルデザインの普及状況を調べるときの注意点
関連分野:普及状況の調査
2010年9月1日
ユニバーサルデザインの普及状況を調べる際には注意が必要です。 悪い例として、例えば
「ノンステップバス」の普及率が10パーセントから30パーセントに増えました。この結果からユニバーサルデザインは普及してきています。
実はこの表現によって、ユニバーサルデザインの普及が進んでいると鵜呑みにしてはいけません。その結果、本当に今までバスが気軽に利用できなかった、または、物理的に利用できなかった方が、問題なく利用できているか、という ことを調べる必要があります。
そもそもノンステップバスによって、利用できるようになると想定していた利用者に、本当に新たに利用されているか、調べることが先決です。
大切なのは、「今まで利用できなかった方が、本当に利用できている」という事と「いままで利用していた方にも問題がないか」なのです。
- ×ノンステップバスの数が増加=ユニバーサルデザイン
- ○路線バスを利用者が問題なく利用できている=ユニバーサルデザイン
この違いを理解した上で、ユニバーサルデザインの普及状況の調査をしないと、間違った方向性で設備投資が進んでしまったり、本当の目的が達成できない事になってしまいます。