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コラム

農業機械とユニバーサルデザイン

関連分野:業務用機械、農業、農業機械、食料自給率、高年齢者雇用

2008年12月1日

ユニバーサルデザインは、より多くの人に使いやすくするための考え方なので、業務用などのある特定の人向けの製品には、関係がないように思われますが、実はそうではありません。

例えば、農業分野では、従事者の高年齢化が以前より指摘されていますが、ここでもユニバーサルデザインを感じられる製品もあります。今回は、高齢者向けの、バリアフリー的なアプローチで考案された製品が、若者も含めた多くの人に支持され、ユニバーサルデザイン的な普及をした製品として、お米の袋を床から腰の高さまで持ち上げる機械をご紹介したいと思います。

米袋の持ち運びは非常に体力を必要とします。(作付け規模にもよりますが、農家では基本的に30?の米袋を使用しています。)特に床から腰の高さまで上げるときに体に負荷がかかり、腰を痛めてしまう方が多いようです。そこで、この腰の負担を軽減するために、袋を腰の高さまで上げる機械が開発され、作業負担が大幅に減ったということが実際にあります。

この機械は当初高年齢者が必要とされるものと認識されていましたが、普及とともに年齢に関わらず、若い農家にも使用されるようになり、高年齢者専用機械というイメージはありません。また、農業従事者の平均年齢が高いといわれていますが、年齢を感じさせないほど元気な方が多く、実際には、若い人のほうが腰を痛めやすいという事を指摘している方もいます。

ユニバーサルデザインはこのような分野にも、良い効果が期待できるのです。この現在の働き手がより長く働ける環境作りとともに、新しい若い就農者にも、より魅力的な職場になる事が、食料自給率の向上には欠かせないのではないでしょうか。

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