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コラム

1〜4歳までの死亡率に対するユニバーサルデザインという答え(1)

関連分野:事故防止、ヒューマンエラー、幼児、保護者、製品、設備

2010年10月1日

日本は、平均寿命が世界で最も長く、新生児の死亡率もきわめて低いことで知られていますが、1〜4歳児の死亡率だけは、先進国のなかで飛びぬけて高いことが最近NHKでも取り上げられ、目にした方も多いのではないでしょうか?

子どもをとりまく環境は、時代とともに、大きく変化してきました。ハイハイからようやく立って歩けるようになる1〜4歳児は、色々な意味で危険な年齢です。

少し熱いアイロンを触って熱いということを学ぶということと、命にかかわるケガをしてしまうということとは、全く別に考えていく必要があります。

死亡原因のトップは「不慮の事故」であり、このことは、ユニバーサルデザイン的なアプローチやユニバーサルデザインコーディネータの知識や情報が非常に有効であることを意味しています。つまり、病気などではなく、子どもを取り巻くモノ、家、遊具などの環境要因が影響していることを表しています。

アメリカでも過去に同じような状況があり、それに対して、ユニバーサルデザイン的な取り組みを行うことで、30年をかけて、子どもの事故を半減させること※に成功しています。そして、一見、同じような仕組みを、経済産業省のもと、スタートしました。

端的に言うと、ケガなどで病院を受診した子どもの情報を国の関係機関が吸い上げ、それを企業にフィードバックするという内容なのですが、アメリカの仕組みと日本の仕組みでは、大きな差があります。

「ほとんど同じ仕組みなのに、なぜか、結果に大きな差が生まれる」というのは、実は、ユニバーサルデザイン的な取り組み全般にみられる特徴です。

この点を理解することは、ユニバーサルデザインを取り入れようと考える提供者にとって非常に重要です。

次回からは、具体的な内容について考えていきます。

 

※参考:

2010年 7月28日(水)19:30〜19:56 クローズアップ現代「1〜4歳 “取り残された世代”を救え」

2006年3月12日(日)21:00〜21:52 NHKスペシャル「子どもの事故は半減できる」

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