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コラム

 

労働環境とユニバーサルデザイン

関連分野:業務用機械 人事制度 文具 OA機器 建築 オフィス家具

2010年4月1日

この時期は新しい生活環境や仕事環境に移られている方も多いのではないでしょうか。今月は労働環境に関するユニバーサルデザインを考えます。

労働環境におけるユニバーサルデザインは、多くの分野に関連しています。それぞれ分野ごとにまとめると以下の5点に分けられます。

  1. 仕事をする建物⇒建築物
  2. 通勤手段⇒公共交通機関
  3. 仕事のための道具⇒業務用機械、文具、OA機器、オフィス家具
  4. 組織(会社)のルール⇒人事制度、慣習
  5. 社会(国)のルール⇒条約、法律

労働環境におけるユニバーサルデザインの取り組みが、今特に重要な理由として、国際条約や法律の変化があげられます。具体的には「障害者権利条約における合理的配慮」や「バリアフリー新法」です。これらは「場当たり的な対応」ではなく、枠を超え、全体を通した本当の意味でのユニバーサルデザインの実現を目指しています。

例えば、人を採用する会社としての「合理的配慮」では上記1、3、4、5が関連します。また、「バリアフリー新法」に準拠するためには、1、2、3、5が関連します。

これらは、単に設備だけの問題ではなく、広く対応が求められ、全体を通した知識を習得し、コーディネートする必要があります。また、場合によっては人的対応によるサポートも可能かもしれません。

一方、積極的な取り組みとして、「働きやすい職場作り」や業務用機械の分りやすさによる「生産性の向上」「人材の多様性に配慮し、魅力的な職場環境作り」等の取り組みも始まっています。

働きやすさの実現のためには、部分の改善ではなく、全体をコーディネートする視点が欠かせませんので、新たな取り組みとして組織的、計画的に発展させていく必要があります。

労働環境が働きやすいかどうかは、働く人の気持ちだけでなく、考え方や行動にも影響します。

労働環境のユニバーサルデザインを実現していくことは、従業員のためでもありますが、実は会社のためにもなります。そして、最終的にはお客様の利益にも直接結びついてきます。立場の多様性を超えて、みんなで良い影響を分かち合うことができるというのは、ユニバーサルデザインの面白さの一つではないでしょうか。

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