2008年のオリンピック
関連分野:オリンピック、補助具、最新技術
2008年8月1日
2008年8月8日、いよいよ北京オリンピックが開催されます。
今回のオリンピック開催に向けては、決して順風満帆と呼べるような事ばかりではありませんでしたが、UD的な観点から見て興味深い出来事もありました。オリンピックへの参加を希望していた両足義足の陸上男子短距離のオスカー・ピストリウス選手(21)(南アフリカ)も話題となりました。義足が生身の足首よりも有利になると判断され、一度は競技への出場を拒否されたが、その後、スポーツ仲裁裁判所(CAS)で「根拠不十分」と判断され、世界選手権などの競技会に参加できないとする国際陸上競技連盟(IAAF)の決定を無効とする判断を下しました。最終的には北京五輪出場をかけた最後のレースで、自己ベストをマークしたものの、五輪参加標準記録には及ばず、個人種目での出場は不可能となりました。
この出来事は、オスカー・ピストリウス選手個人の努力もさることながら、両足が義足であるにも拘わらず好タイムをマークできる義足の開発技術の進歩に驚かされます。大きなハンデを逆に有利ではないかと思われるほどのものを、技術の進歩によって実現できているということが重要な点だと思います。
最新技術によって、ハンデがハンデでなくなる例が増えていくことに期待したいですね。
暑い日が続きますが、皆さまにとって、楽しい思い出のたくさん出来る素敵な季節になりますことをお祈りしております。